ゲームの教育活用 マイクラはOKでフォートナイトはダメ。それはなぜ?
先日機会があって教育委員会の方とeスポーツに関してお話をさせて頂きました。
その際にゲームの良い悪いの話になりまして、大きな課題が見えて来ました。
マイクラ独自のメリット
amazonより引用
・レゴのような感覚で創造力が鍛えられる
・現実に近い理屈で素材を合成したり作ったり、プログラミングに近い事が学べる
・別の人が作ったスタージなどで様々な遊びで遊ぶ事ができる
フォートナイト独自のメリット
amazonより引用
・リアルタイムにおける状況判断と冷静な対処
・1位というゴールに対してどのようなアプローチを経てゴールを目指すか?というプロジェクトの戦略を考えられる
・対戦相手の思考を読み取り先手を打ち、相手の予測の上を目指す思考力が鍛えられる
・反射神経、細かい動作
・勝ち負けによる人間としての成長
メリットだけ見るとそもそも全く違う
この二つのゲームを比較すると、モノづくりと将棋を比較するようなもので、比較のしようがないんです。
同じゲームというだけで同一に並べられがちですが、全く違う存在です。
では、マイクラが歓迎されてフォートナイトが敬遠されがちな理由として大きな要因は何か?というと、保護者の感情です。
保護者として子供に悪影響が少ないものを選択するのは当然ですが、その選択は本当に正しいか調べてますか?
保護者がフォートナイトを敬遠する主な理由
・銃という武器を取り扱っている
・人を殺害する
・ゲーム中毒になる
・暴言を吐く
・ゲームを通したいじめ等のトラブル
・課金の要素がある
銃という武器を取り扱っている・人を殺害する
マイクラには基本的に銃という武器は存在しませんが、剣、弓はあります。
modという追加プログラムを使えば銃も使用できます。
これらの武器を何に使うのか?というと、通常はゾンビやモンスターを倒すしたり、動物を狩る為ですが、仲間同士で殺し合ったり、何の罪もない村人を殺害する事もできます。
フォートナイトでは戦うという名目あっての武器ですが、マイクラは名目も何もなく、ただ面白いから村人や動物を殺すという事も行われてます。
ちなみにフォートナイトは人を殺すとよく言われますが、あれ、殺してなくてダメージを与えてロビーに強制転送させているだけで死んでないです。
それもダメというならアンパンマンのアンパンチもダメでしょう。
ゲーム中毒になる
フォートナイトばっかりやってるという状況はマイクラでも起こりえます。
というよりマイクラは目的を自分で定めて行動するのが基本なので、目的もなく漠然としてプレイすると飽きやすいというのもあります。
逆に明確な課題や目標を与えてやると、膨大な時間を消費して作成を続ける形になります。
世の中にマイクラプログラミング教室があふれ、これに何年も時間を費やすと考えるとそれは中毒ではないか?とも言えなくもないと思います。
一方フォートナイトは一試合が10分~30分程度とかなり短いスパンとなっています。
対人戦で勝敗がつくものなので、後もう一回!が続いて中毒になりやすいというのもあります。
つまり、結局ゲームは中毒性を秘めていると私は認識しています。
このゲームはOKというのではなく、すべからくゲームは中毒になりやすいので、ゲームそのもののコントロールが必要だと言えます。
暴言を吐く
対人戦で勝敗がつき、かつオンラインで会話をしながらプレイするスタイルが基本のフォートナイトは確かに暴言が課題です。
一方マイクラはオフラインでのプレイが前提であり、一人で黙々と遊ぶので暴言の吐きようがないというのも事実です。
ですが、マイクラにはオンライン機能もついており、遊び方によっては対戦も可能です。
そのような状況下になってしまえば暴言の問題はつきまといます。
ゲームが問題なのではなく、子供たちが集団で集まって何かしらの行動を同じ目標に向かって動いた時、必ずそこにはトラブルが介在します。
では、そのトラブルを避ける為に選択肢を除外するというのであれば、学校そのものがトラブルの種ではないでしょうか?
学校で友達に変な言葉を教えられて下品な言葉使いになったりしませんか?
ゲームを通したいじめ等のトラブル
課金にも通じたものではありますが、ゲームだからいじめが発生するのではなく、集団があるからいじめが発生するわけで、サッカークラブでも野球チームでも同じ事が言えます。
ゲームの最大の問題点は監督者がいない事、ゲーム内の事が見えづらい事にあります。
フォートナイトは競技性が高いという事もあり、敵に対してもそうですが、味方に対してもフラストレーションが溜まりやすいです。
そういったゲーム内のトラブルを保護者が常時把握するというのはゲームならではの難しさだと思います。
こちらについてはオンラインを主体として遊んでいるお子様がいる場合は、学校の様子を聞くときと同じように、今日のゲームどうだった?とゲームの様子を聞く習慣をつける事で、子供がトラブルに巻き込まれた際に相談してくれやすい環境が整います。
課金の要素がある
課金には大きく3つの種類の課金があります。
①お金を持った人が強くなるpay to win
②ゲームの勝敗に影響しない見た目に対するアイテム購入
③ゲームをプレイする為の利用料金としてのサブスク課金
①は過去に怪盗ロワイヤルというゲームが流行った際に大問題となりましたが、これはゲーム依存をより高める悪しき課金です。
②は仕組み自体は良いと思いますが、このアイテムを得る為にガチャ化しているルートボックスというやり方は危険です。
国によってはルートボックスは規制されている所もあります。
③はほぼゲームセンターと同じ考え方です。
フォートナイトに限った話ではないですが、よく聞く話としてゲームアイテムに課金をする事に何の意味があるのか?という話です。
こちらについては元々ゲームセンターで娯楽や体験を売る商売を長年続けて来たというのもありますが、ゲーム内アイテムは体験と同じです。
ジェットコースターに一回500円払って何になったのか?
爽快感が得られた。
恐怖体験を得られた。
それらはゲームも同じだと私は思います。
無形物にお金を払うのは現実世界でも多数あります。
また、ファッションも同じです。
自分の個性を表現する為、TPOに合わせる為、思い出作りなどで衣服を購入しますが、機能だけで言うならユニクロで十分ではないでしょうか?
マイクラもフォートナイトも危険性も教育性も同じ
結局の所、マイクラもフォートナイトも手段、道具でしかなく、それらをどう使いこないすか?が重要なわけです。
中身もよく理解していないのにマイクラは安全という思い込みで、放置していいというのは危険です。
包丁と同じで正しく使えば便利だが、悪く使えば人を殺せてしまう。
そんなものです。
結局重要なのは保護者が勉強する事
何かを悪者にして子供から取り上げて、その可能性を奪ってしまうのは非常にもったいないです。
特にゲームはPCを使用する事で早期にパソコンに慣れるきっかけとなり、今後のICT教育の礎になる可能性が高いです。
その為にはマイクラもフォートナイトも、どういうゲームでどういう性質があり、どんな問題が発生するのか?を保護者が勉強する必要性があります。
現在30代40代50代においては極端にPCが得意な人、苦手な人に分かれる傾向が強く、ゲームの勉強が面倒という方が非常に多くいらっしゃいます。
そういった場合は当教室のような所が全国各地に今できはじめていますので、相談してみたりして下さい。